更新日:2025年10月29日/本稿は公開情報・審議動向の整理です。
こんにちは。秋も深まり、来年度の人事・労務スケジュールの準備が進む時期ですね。いま労務業界で注目されているのが「労働基準法の抜本的見直し」。1947年の制定以来、部分的な改正は繰り返されてきましたが、ここへきて「2026年に向けた大改正」が現実味を帯びています。
今回は、この“労基法大改正”の動きについて、一般のビジネスパーソンにも関わる重要ポイントをわかりやすく整理します。
目次
1. 労働基準法大改正の背景と方向性
戦後に制定された労働基準法は、80年近く経過した今も労働時間や賃金の根幹を定めています。しかし、テレワーク・副業・フリーランスなど働き方の多様化が進み、従来の“時間管理中心”の法体系では実態に合わない場面が増えてきました。
政府は「働き方の個別最適化」と「生産性向上」を両立させるため、2026年を目標に次のテーマで見直しを進める方針を示しています。
- 柔軟な働き方への法的整備(テレワーク・成果型雇用など)
- 労働時間管理のデジタル化・可視化
- 中小企業を含めた労務コンプライアンスの強化
これらは単なる制度改正に留まらず、企業文化そのものの見直しにもつながる重要な転換点です。
2. 改正で焦点となる3つのキーワード
(1)「成果型労働時間」制度の拡充
裁量労働制の見直しやジョブ型雇用の導入が進み、成果やアウトプットを基準とした評価が一層中心に。専門職・高度人材に限らず、一般社員への適用拡大も議論されています。
(2)「デジタル労務管理」義務化の流れ
労働時間の把握や勤怠記録のデジタル化、労基署への電子報告を可能にする方向で検討が進行。紙ベース管理の企業はシステム導入の準備が必須となる可能性があります。
(3)「フリーランス保護法」との整合性
個人請負や業務委託契約者に対する報酬支払い・労働安全の整備を、労基法側とどう連携させるかが焦点。企業は「雇用か業務委託か」の区分を明確化できる体制整備が求められます。
3. 企業・働く人が今からできる準備
◎企業側
- 勤怠・労務データの電子化(タイムカード/在宅勤務の記録)
- 職務・成果に基づく人事評価制度の再設計
- 社内規程のアップデート体制(就業規則・36協定など)の整備
◎個人側
- 自身の働き方・キャリアを見直す良い機会に
- 「時間」ではなく「成果」で評価される環境づくりを意識
- テレワークや副業の社内ルールを確認
今後の法改正は、単に「ルールが変わる」だけでなく、“働く価値観”そのものに大きな影響を与える見込みです。
編集後記
もし労基法の大改正が実現すれば、社会人生活にも少なからず変化が及びます。「定時」「残業」「有給」といった概念も、数年後には別の形になっているかもしれません。
変化の波をチャンスに変えるためにも、早めの情報キャッチが大切です。
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参考
- 厚生労働省:労働基準法改正に関する審議動向
- Canon Bizアーカイブ「2026年労基法大改正?担当者が押さえるべきポイント」
https://canon.jp/biz/trend/bpo-46

